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コラム

2022/01/17

コラム

資金調達

【農家の資金調達】銀行・信用金庫の融資の活用法をご紹介

農業関連の資金調達や補助金制度について調べてみても、内容が難しかったり、どこに相談すべきかが分からなかったりすることはよくあります。そんな農家さんのお悩みについて、日本で100名弱しかいないと言われる、上級農業経営アドバイザーの 土屋仁志さんにアドバイスをいただきました!

今回は、農家さん向けの資金調達手段の1つ、「金融機関からの融資」についてそのメリットを掘り下げていきたいと思います!

農業と金融機関のいま

銀行や信用金庫、JAバンクなどの金融機関に対して、「固い、小難しそう、敷居が高い…。」といった理由からとっつきにくいイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、現在の金融機関は預金や融資業務だけではなく、事業承継やM&A、相続対策、不動産活用、ビジネスマッチング、海外進出、地方創生などといった様々な業務に取り組んでおり、それは農業に関しても例外ではありません。

金融機関の中には農業を成長分野ととらえ、積極的に関与する動きも出てきています。さらに、農業分野への関与だけではなく、自らが農業生産に取り組む金融機関も存在します。

金融機関は、取引先が抱える課題の解決をサポートする役割を担っており、生産者さんの味方です。普通に預金するところから一歩進んで、「資金調達に関して情報がほしい」と銀行や信用金庫の窓口を訪ねてみませんか?

ここからは、金融機関から融資を受けることのメリットを4点解説していきます。融資を受けることを迷っている方の後押しになれば幸いです。

①金融機関の持つネットワークや情報を活用できる

生産者さんが融資を受けて、金融機関と繋がるメリットは、「お金を借りる」以外にもたくさんあります。その1つが、金融機関の持つネットワークと情報です。

特に地方銀行や信用金庫といった比較的取引先の規模が小さい金融機関は、地域に根差した活動に力を入れており、販売先や仕入れ先といった様々な情報を持っています。

「販売先を拡大したい」「仕入れ先を見直したい」「OEM製造で作ってもらいたいものがある」… などといった生産者さんの悩みを解決することのできる糸口を金融機関が持っている可能性は大きいのです!

また、金融機関から紹介される取引先は、金融機関の設定した財務内容などの基準をクリアしているケースが多いため、安心して取引ができると言えるでしょう。

このように、金融機関を上手く活用することは、自社の成長に大きく寄与することがあります。

②自社の状況把握をすることができる

金融機関から融資を受ける過程で、生産者さん自身の客観的な状況把握をすることができます。この事実も金融機関からの融資を受けるメリットの1つと言えるでしょう。

もちろん、金融機関からの資金調達には審査があります。決算内容や資産状況が良好であれば、審査がスムーズに進み、金利等の条件が良くなります。逆に、決算内容が悪ければ条件も悪くなり、最悪の場合、資金調達できないこともあるでしょう。

もしも、金融機関の審査に通ったのであれば、財務状況に大きな問題はないでしょうし、審査に通らなかった場合、何かしらの改善が必要な状況だと言えます。

融資には利息がつきものですが、これを単純な利息の支払いと捉えるのではなく、審査による状況把握の代金や前述した金融機関のネットワークの利用料が含まれていると考えれば、利息の支払いも無駄ではないと感じられると思います。

③余裕をもった資金計画を立てることができる

通常、金融機関からの調達は時間がかかるもの。つまり、金融機関から融資を受けるためには、余裕をもった資金計画を立てることが重要です。融資を受ける過程で、長期的な目線で資金計画を見直す機会を得ることができます。

これは融資を受ける副次的なメリットと言えるでしょう。

④自己資金を最終手段として取っておく

金融機関からの融資に関して、「手間がかかる」「金利がかかる」「金融機関がとっつきにくい」「そもそも借金は嫌いだ」など、様々な意見があると思います。しかし、借入は悪ではありません。タイミングや、借り方を間違えなければ、利用することで大きなメリットがあるものです。

借入を嫌う方は、自己資金で何とかしようとするのが一般的であると思います。法人形態であれば役員借入がそれに近いかもしれません。

しかし、資金調達を考える時に一番難しいのが金融機関からの調達であり、もっとも容易なのが役員借入をはじめとした自己資金の投入です。

そして自己資金の投入には急遽追加の資金が必要になった際に用いる最終手段としての役割があります。最初の資金調達から自己資金を投入すると、いざという時に資金繰りが回らなくなってしまう可能性があるからです。

自己資金を最終手段として残しておき、通常時は融資を受けて余裕を持つということも選択肢に入れると、融資の有用性が見えてきますよね。

金融機関の担当者とwin-winのお付き合い

金融機関活用のメリットを4点お伝えしましたが、農業に対する方針は銀行によって違います。結局のところ、生産者さんの課題解決を真剣に考えてくれるような良い担当者と巡り合えるかが、一番重要な点になるかと思います。そしてこれは運要素が大きいというのも事実です。

金融機関もボランティアで運営しているわけではないので、何も取引がなければ、一時は有益な情報提供を受けられたとしても、関係性は長続きしないでしょう。しかし、生産者さんが良い取引先である限り、金融機関は積極的に力を貸してくれるはずです。

お互いにメリットがある関係こそが、地域全体の課題解決に貢献する。これはどのような取引先であっても同じであり、金融機関も同じです。

自分にあった金融機関との付き合いをするために

金融機関と取引をする必要の有無は、生産者さんそれぞれだと思います。今まで金融機関と取引をする意味を見いだせていなかった方は、今回紹介させていただいた内容を踏まえ、身近な銀行や信用金庫を、資金調達や情報入手の手段の一つとして検討されてみてはいかがでしょうか。

 もし、「どのようなタイミングで、どのような種類の資金調達をすれば良いかわからない」や「事業計画の書き方がわからない」といったお悩みがあれば、遠慮なくFOODBOXにご相談ください!

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アドバイザー:土屋仁志

株式会社加須畜産 CFO兼CSO 「あぐり×ばんく」担当 
土屋仁志 / Hitoshi Tsuchiya

埼玉県出身。2005年に武蔵野銀行に入行し、農業支援チーム担当を10年以上務めた。より農業の経営や現場を理解した上での生産者支援をしたいという想いから、2021年同行を退社し、2021年4月埼玉県で養豚業を営む株式会社加須畜産に入社。社内に「あぐり×ばんく事業」事業を立ち上げ、県内の農家さんの伴走支援と異業種との繋ぎ役、農業参入支援を開始。FOODBOXとも連携協力関係をとっている。日本で100名弱しかいないと言われる上級農業経営アドバイザーの資格を所有している。

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